32冊目「へこむな、この10年が面白い!」小寺圭著を読んだ感想。

f:id:honnokiroku:20180317230501j:plain

■へこむな、この10年が面白い!小寺圭著を読み終わった瞬間の気持ち。■

著者の力強さに元気がでる。

■なぜこの本を買ったのか■

私は今の仕事に対するモチベーションが低下していまして、モチベーションを上げるために情熱を持って仕事に取り組んでいる人の考え方や、仕事に対する姿勢を知ることで刺激を得ようと思っています。

この本は本屋さんのビジネス書棚で発見しました。
日本のビジネスは「ものづくり」から「コト興し」時代へ。というメッセージに惹かれて購入。

■この本の内容、あらすじ■

著者である小寺圭さんはアメリカのGM販売会社からソニーへ転職。
ソニーでは海外事業のマーケティングに従事し、ソニー・チャイナ会長を勤めた方。

この本では小寺さんの視点による日本ビジネスへの提言がまとめられていました。
本の副題にもなっている「モノづくり」から「コト興し」時代へ。の通り、長年日本経済を支えてきたモノづくりだけでは、中国や東南アジアなどの新興国がものづくり大国へと成長している中で日本はコスト以外の面でも競争に負ける時が必ず来る。

日本がこの先も成長するためにはモノづくりに捕らわれ過ぎずに、コト興しで稼いでいく視点が大切であるという著者のメッセージが心に残りました。

■この本の感想、この本から学んだこと■

・日本には優れた技術を持つ中小企業があるが、なぜそれらの企業は中小企業の規模のままなのでしょうか?日本の問題はここにある。経営者にグローバルという視点がないだけでなく、資金援助の仕組みもない。

⇒優れた技術を持つ中小企業が頑張っている姿や物語やドラマは聞いていて胸が熱くなるのですが、小寺さんの指摘に確かにそうだと気付かされた。。。そもそもそんな状況にあることがオカシイことに気付けない。

ソニーは元々アメリカのデルのパソコンのOEMをしていたが、デルが低コストを求めて製造会社を中国や台湾メーカーに代えるに従い、ソニーは仕事が無くなるのでVAIOを立ち上げた。

ソニーがデルのOEMをした時にはデルからソニーに対する品質要求がかなり厳しい、そのおかけでソニーは品質が高まった。日本企業もデルのように自分達が製造せずに、コストメリットのある国できちんと作らせる方法、仕組み、コミュニケーション力を身に付けるべき。自分で作ることにこだわるな。

・韓国のサムスンの営業利益3,260億円/年は、日本の大手(日立、ソニーパナソニック東芝富士通三菱電機、シャープ、三洋電機)を足した1,519億円/年の倍も稼いでいる(2009年)。

⇒衝撃的な数字。。。

メイドインジャパンの幻想

・中国は世界最大の人口を持つ国であり、大量にモノをつくることでコストを下げて経済的優位に立つことができた。もはや日本はコストで勝つことは不可能。中国で作らせたほうがメリットがあるものはどんどん中国で作らせましょう。

・CO2削減は表面的には地球温暖化問題ですが、本質はエネルギー問題です。

・日本は環境技術のレベルをサッカーワールドカップに例えると予選リーグ敗退くらいの実力しかない。

・もともとアメリカはものづくり大国であったが、日本の登場によってモノづくりを諦めてサービス産業やコト興し大国になった。日本も同じ道を辿る。モノづくりに固執するな。

■今後の自分自身への宿題■

・引き続き読書を続けること。
・日本のビジネスレベルを客観的に把握できるように。
・日本の環境技術が低い根拠を調べる。
・コト興しをどんな小さなことで良いから実践。