34冊目「京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか。」堀場厚著を読んだ感想。
■京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか。堀場厚著を読み終わった瞬間の気持ち。■
著者はジェントルマン。文面からオシャレな人だろうなって印象を持った。
■なぜこの本を買ったのか■
私は今の仕事に対するモチベーションが低下していまして、モチベーションを上げるために情熱を持って仕事に取り組んでいる人の考え方や、仕事に対する姿勢を知ることで刺激を得ようと思っています。
この本は本屋さんのビジネス書棚で発見しました。
私の趣味は京都観光なのですが、本屋さんでこの本の題名を見た時につい手に取ってしまいました。
京都の企業と言えば、京セラ、日本電産、任天堂、村田製作所、島津製作所、オムロン、ワコール、ローム等々、観光産業だけでなくグローバル大企業が多くあります。著者も京都の大企業のひとつ、堀場製作所の社長ということもあり、京都ならではの経営手法にどんなものがあるのか興味があって試しに購入してみました。
■この本の内容、あらすじ■
堀場製作所は先代社長の堀場雅夫が1945年に起業した会社で、環境問題に悪影響のある物質を計測する機器や、自動車の排出ガス成分の計測機器や医療用機器などの計測機器を製造するメーカー。
著者の堀場厚さんは先代社長の息子であり、2代目社長になります。
この本では著者が思う経営に対する考え方、今度の堀場製作所の方向性、フランスの医療機器メーカーを買収し、業績も向上させた時の成功話などがまとめられていました。
■この本の感想、この本から学んだこと■
・個性的な人間は、その一方で苦手なものもある。その苦手なものを皆でカバーして、一つの大きな力とする。そうした精神的な紐帯が組織には必要。
⇒個性的な人間は排除しがちなので、社長が個性的な人間を採用すると言えるところが良い。
・京都市下京区にある田中伊雅仏具店は885年に創業した超老舗。
⇒一度見てみたい。
・京都では自分たちの信念や価値観に基づいて行う経営は、どんなことでも恥とは思いません。それよりも短絡的に物事を決めたり実行するほうが恥。何が本当に守るべきものなのか、あるいは自分たちの強みは何か、強みを伸ばすために努力し続けることが大切。
⇒いい言葉だ。これからの日本にも必要な考えだと思う。自分の強みを伸ばすこと。
・毎月社内で開催している社員の誕生日会では、外国の株主がどんな考えで堀場に投資しているのか、どんなことを期待しているのかを話したりする。
⇒自分の会社では投資家のことを意識する機会はない。株の本一度読んでみる。
・海外の工場を訪れる際は現場の人と話すようにし、その工場の意味や位置付けを自分で説明するようにしている。
・外国人社員とは、価値観を許容し、文化を理解し、それとともに個人的な信頼関係を結ぶことが必要。
・海外では自分の国の文化や歴史、すなわち自分の国の成り立ちを知らない人は、海外では認められない。信用されることもない。
⇒外国人と接する機会がないので、SNSでもいいから絡んでみる機会をつくる。
・採用の際には学歴は一切見ない。フリーディスカッションを行って、自分の意見をきちんと伝えることが出来る人を採用する。
⇒これは難しい。いざ採用するとなれば学歴重視してしまいそう。また自分の意見を言うことのほうが難しいし、そんな学生いるのかな。いない気がするから、ある意味面接よりも正直な内面が見れるから良いかも。
・松尾芭蕉の徘徊理念「不易流行」とは、不易とは新古を超越して不変なもの、時を超えた真理。流行とは時代性や環境条件によって変化していくもののことを指す。不変なもののなかにも新しさがあり、新しさのなかにも不変なものがある。という状態が美の本質。
⇒いい言葉。こういう世界に触れていきたい。
・地道に人間関係を構築し、強固な信頼関係をつくり、職人の技を最大限に引き出した。一つの製品プロジェクトが持ち上がれば、商人たちは、その製品を工程ごとに分解して、それぞれの職人の住まいを1軒1軒回りながら仕事を依頼した。同時に製品の品質管理もした。
⇒いいな。こんな仕事できたらいいな。憧れ。初めてこれカッコイイなと思える仕事だ。
■今後の自分自身への宿題■
・引き続き読書を続けること。
・京都の商人のような仕事ができたらいいな。初めてやってみたい仕事と思えたから調べてみる。