36冊目「誰がアパレルを殺すのか」杉原淳一&染原睦美著を読んだ感想。

f:id:honnokiroku:20180512135530j:plain

■誰がアパレルを殺すのか。杉原淳一&染原睦美著を読み終わった瞬間の気持ち。■

アパレル業界って古い体質なんだ。
どっちかというと先端というか柔軟な人達が働いていると思っていた。

■なぜこの本を買ったのか■

私は今の仕事に対するモチベーションが低下していまして、モチベーションを上げるために情熱を持って仕事に取り組んでいる人の考え方や、仕事に対する姿勢を知ることで刺激を得ようと思っています。

この本は会社の先輩が面白かったと言っていたので興味本位で購入しました。
その先輩は社外でセミナーとか異業種交流会に参加している意識高い系な人。正直に言って、私はその先輩のことが大嫌いだ。

その先輩も社外の人にこの本を薦められたので読んだそうで、前々から私はそのセミナーも会社の先輩も怪しい活動団体に従事していると思っていたので、どんなレベルの話をしているのか推し量るためにこの本を購入してみました。笑

■この本の内容、あらすじ■

本の題名の通り、現在のアパレル業界は市場も縮小中で各社も業績が思わしくない。
この本では何故アパレル産業が不調なのかを客観的に暴き出したって内容でした。
不調の原因はアパレル企業の体質、各社の経営判断の誤りの積み重ねが現状を作り出したと私は理解しました。

また不調な企業が多い中でも、特色を出した企業は業績を回復させたり、新しい市場を創り出している企業も生まれている。
この本ではそうした新興アパレル企業の経営者のインタビューだけでなく、不調に陥る旧来の企業にもインタビューして反省点を聞き出していた。

■この本の感想、この本から学んだこと■

ユニクロや欧米ファストファッションは、アパレル産業の川上から川下までの情報を正確に把握し、サプライチェーン全体を合理的に管理している。消費の変化に応じていち早く工場や売り場に指示する。

ユニクロの成功は他業界でも通用しそう。自分が勤める企業も消費者と直接接していないので、消費者の声を自ら聞きにいく姿勢も必要と感じる。

・アパレル企業は販路に合わせて細分化したブランドを次々と立ち上げ、大量に商品を供給する戦略だった。

⇒確かに百貨店でもブランドが違えど、似たような服ばかり。そりゃ客も離れるわな。ブランドとは何かあらためて考えたい。

・中国から輸入する場合は5日の輸送時間だが、東南アジアだと2週間かかる場合があり、季節性の高い洋服は対応できない。

⇒スピード感が違う。私の会社なら問題ない。

・アパレル企業とは言え、デザインを商社か外部デザイン会社に委託しているので似たような服が市場に溢れる。

・本来は売れ筋を作るはずのアパレル企業が、売れ筋を追いかけるという本末転倒な状況。

⇒差別化、自社のオリジナリティ、個性が必要。これは普段の生活でも感じること。

ユニクロは中国に自社工場を持っておらず、中国のどの経営者がどんな工場を経営しているかという情報を把握していることが強み。

⇒中国に自社工場あるかと思ってた。

・志があって経営者の意図がはっきりしているブランドは売れている。

・アメリカでは原価を顧客に開示するオンラインショップ「エバーレーン」がきてる。

⇒凄い。

・自然との共生を軸とした文化や考え方は、非常に21世紀的で海外でも広く受け入れられるでしょう。

⇒そう思う。日本って適している。旅行でもそんな気がする。チャンス。

・ミレニアム世代にとってのラグジュアリーはどこで造られたか、どのように作られたか、ブランドの名前よりも質、職人技、信頼性がはるかに大切になってきている。

⇒同意。アメリカでそうなら日本も、そして発展途上国も豊かになればそういう嗜好になるということ。

・ZOZOTOWNは取り扱うブランドの服のサイズは全て自分達で測り直して、表記サイズを統一している。

・ZOZOTOWNは百貨店に比べて受託手数料を20%ほどに低く設定している。アパレル企業にメリットがある。

・ZOZOTOWNで売れた商品は他社製品でも売上実績を見ることができる仕組みがある。

⇒一回くらいZOZOTOWNで購入してみよう。

ファストファッションでは商品の入れ替えサイクルが早い分、一度売り切れた商品が再び店頭に並ぶことがない。だからこそ中古品のニーズがある。

・今では消費者が価値観やライフスタイルを表現するアイテムは洋服だけではない。

・良いデザインは受け継がれる。

⇒良い言葉。

■今後の自分自身への宿題■

・引き続き読書を続けること。
・ミナペルホネン、メチャカリ、クリーマ、アンドカラーズ、この本で登場した新興企業に行ってみたい。
・ZOZOを一度は利用してみる。