19冊目「人生の勝算」前田裕二著を読んだ感想。

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▲人生の勝算

人生の勝算を読み終わった瞬間の気持ち。

逆境を乗り越えて、人の何倍も努力して、一流の会社に就職して結果を残し、起業して成功する。
成功する人は死に物狂いで努力しているんだよ。やっぱり。

なぜこの本を買ったのか

本屋さんでこの本を見かけた時に、帯のコメントに目をひかれました。
ホリエモンこと堀江貴文さんが
秋元康さんが堀江以来の天才がいるというから会ってみたら本当だった」
と帯に推薦文を書いており、一体どんだけ凄い人なんだろうと興味を持ちました。

この本の内容、あらすじ

著者の前田裕二さんはSHOWROOMと呼ばれるインタネットLIVE動画配信サービスを提供する会社の創業者。

私自身はSHOWROOMを利用したことが一切ないのですが、例えばAKB48のメンバーの一人がSHOWROOM上でLIVE動画配信を行うと、そのメンバーのファンはSHOWROOM上でリアルタイムに会話ができるようです。

それだけだとありきたりなサービスですが、SHOWROOMではそのメンバーのファンは応援する気持ちをお金で支払うことができます。
最近ではYouTubeでもLIVE配信を提供し、視聴者はお金をその配信者に振り込むことができますね。それと似たようなサービスだと思われます。

ファンにとってはテレビでしか見ることができない人と直接会話ができ、応援したい気持ちを形(お金)で提供できる嬉しさがある。そしてSHOWROOMは運営者として手数料を徴収して利益を上げる。

この本では著者である前田さんが幼い頃に両親を亡くし、幼いながらも必死に生きるためにギターと歌で路上LIVEをしながらお金を稼ぐところから早稲田大学入学、外資投資銀行UBSでの活躍、SHOWROOMの起業とSHOWROOMにAKB48のメンバーを誘致するために秋元康さんを説得した話まで、前田さんがどんなことを考えて生きてきたか、SHOWROOMをどんなサービスにしていきたいかが描かれていました。

この本の感想、この本から学んだこと

熱狂できるものを自分の中に持つべき。
そうでなければ一度きりの人生がつまらないものになってしまう危機感と、熱狂できることを持っている人を羨ましく思いました。

私にとってこの本で一番印象的なことは前田さんのUBS時代の上司の話。
外資投資銀行で働く人は高学歴であり、プライドも高くスマートであり、仕事のできる人を想像するのですが、前田さんの上司は会社に来たら全員に気持ち良い挨拶するだけでなく、会社が入っているビル自体の受付の女性達に名前を覚えられるほど気さくに挨拶をし、顧客との飲みの席では誰よりも馬鹿を演じるそうだ。

その上司の方曰く、人間関係は自分の鏡であり人は好意を受ければ好意を返す生物である。どんなに頭が良くて優秀であっても、自分一人だけの力で出せる結果には限界があり、チームをマネジメントすることで個人の何倍もの結果を出せることから、コミュニケーションが円滑でなければ結果を残せないことをその上司は大切にしているそうだ。

上司の方が仰ることは頭では理解できますが、実際に実践するのは難しいと思います。頭も良くて良い給料を貰う人達が、さらには自らの人間性も良くなるように努力していることにグーの音もでません。私も自身の小さなプライドなど捨てて、一緒に仕事をする人達に対して良い関係を築く努力をしようと思います。

スナックのような存在を目指せ。
地方の商店街は人口減少に伴って衰退の一途を辿っています。そんな商店街でも閉店せずに最後まで営業しているのはスナックが多いという。
スナックを訪れるお客はお酒を飲みたいだけではなく、スナックのママのファンだからこそリピーターとなり、スナックは最後まで倒産しない。

スナックではママもお客さんとお酒を飲むので、時にはママが飲み過ぎて酔っぱらってしまう光景が全国のスナックであると思います。
普通の飲食店ではあり得ないことですが、スナックでは顧客がカウンターに入ってママの代わりにお客にお酒を作る事態が発生することもしばしば。

何故そんなことがあってもスナックが潰れないかというと、スナックにやってくる人はお酒を飲みたいのではなく、ママのファンであり、ママを応援しているからだ。

AKB48がこれだけ人気があるのも、AKBが今までのような完璧なアイドルではなく、どこか未完成で何だか応援したくなる、自分がAKBを支えてあげたくなる隙があるからこそファンが生まれ、コアなファンが彼女達を支えるようになり、AKBにお金が入ります。

今まではサービスを受ける人はただ受け取るだけでしたが、今の時代では私達はただサービスを受け取るだけでは満足できず、自分もサービスに参加できることでより満足するようになりました。

つまりこれからのエンターテイメント系のサービスは、いかに顧客を上手くサービスを提供する側に参加させるかが鍵になるそうだ。その仕組みをSHOWROOMは提供している。
この理屈も頭では理解できますが、実際にサービスとして形にした前田さんは凄いと思います。この考え方はエンターテイメント系に限らず、全てのビジネスにも通用するように感じました。

今後の自分自身への宿題

SHOWROOMを一度体験すること。
自分の好きなことを作る。